譲渡等承認請求に株式の買取り請求が含まれる場合において、発行会社が譲渡等を不承認とするときは、原則として、次の買取事項を決定しなければなりません(会社法140条1項、4項)。
① 対象株式を買い取る者(発行会社または指定買取人の氏名・名称のいずれか)
② 対象株式の数(種類株式発行会社は種類及び種類ごとの数)
原則として、譲渡等承認請求に係る対象株式の全部の数を定めます。対象株式の一部の数を定めて買取通知をしたとしても、不適法な通知であり、譲渡等を不承認とする決定内容の通知が譲渡等承認請求者に到達した日から10日(定款で短縮されている場合には、その期間)を経過したときに、対象株式全部の譲渡等を承認したものとみなされます(会社法145条2号かっこ書)。
例外として、発行会社と譲渡等承認請求者との合意により、指定買取人が対象株式の一部を買い取り、残部を発行会社が買い取ることもできます(会社法140条1項、4項、145条柱書ただし書)。分配可能額を超過するために発行会社が対象株式の一部しか買い取ることができないときは、譲渡等を不承認とする決定内容の通知が譲渡等承認請求者に到達した日から10日(定款で短縮されている場合には、その期間)が経過する前に、譲渡等承認請求者と合意する必要があります。
対象株式を買い取る者が発行会社または指定買取人のいずれかによって、買取事項の決定機関が異なります。